兵庫県宝塚市で活動している末広FCさんに招待していただきました。
燃えるような暑さの中素晴らしい試合を経験できました。
試合前はウォーミングアップになかなか出てこず大丈夫?と心配していましたが、試合を続けていく中で「ゾーン」に入る選手が出てきました。
「ゾーン」にはみんなが入ることができます。
日常の中でも気づいたらゾーンに入っていることがあります。
ゾーンに入ると集中力がとても高まり活動に没頭し、ハイパフォーマンスを発揮できます。
さらに疲れも感じにくいという無敵に近い状態です。
気づいたら時間がとても進んでいた。思っていた以上に取り組んでいた成果や結果が出ていた。
このような時にはゾーンに入っていることが多いです。
ゾーンに入るためには「目の前」のことに集中すること、集中できる環境を作ることが大切です。
そして雑念を振り払い目の前のことに集中できる意識の状態を作ること。
目の前に集中するということは自分自身に意識を向けることです。
人は1日に約6万回ほど心の中で内部対話(自分自身と対話)しているそうです。
心の自分と目の前のことに気持ちのいい対話ができていますか。
周りがガヤガヤとうるさかったり、散らかっていて整理されていなかったりすると意識が外に散って集中できません。
まずは自分の環境を整えて目の前のことに集中できる状態を作ることが重要です。
試合はゴールキーパー、センターバックの2人、ボランチとセンターラインでプレーする4人が見事なプレーで攻守においてチームを支えてくれました。
高い危機察知能力で相手の縦パスを防ぎ、攻撃の前進をくい止め、遅らせることに成功しました。
1度にすべての成功を得ることは難しいです。
相手の攻撃のすべてを守りきることは不可能に近い。
だからチームのプレーモデルがあり、何が正しくて何が間違っているのか、そしてプレーの優先順位があります。
相手のパスをカットしボールを奪うことができたら最高ですが、できない時もあります。
できなかった時に次はどんなプレーをすることが自分に求められるのか考え準備しておくことが大切です。
相手の縦へのプレーを止められない時は攻撃を遅らせることが重要です。
時には相手の前に立ちはだかり簡単に前に進ませないことであったり、サイドに展開させてボールをゴールから遠ざけ攻撃を遅らせる、仲間が戻ってきて守備をする時間を作ることが求められてきます。
センターラインでプレーした選手はプレーの優先順位を考えながらサッカーをできていました。
細かいところまで見ていくとまだまだ課題はあります。
相手との距離、プレーのタイミングやスピード、ポジションと体の向き。
無意識にできていたりできていなかったり。
無意識から有意識へ。
意識することができれば改善できます。
無意識から有意識へステップアップするためには「知る」ことが大切です。
深く知るためには「やってみる」ことが必要です。いわゆる経験です。
経験が多ければ多いほど良いところも悪いところもたくさんの部分を知ることができます。
深く知るためには成功も失敗も多くのことを経験し学ばなければなりません。
今回の試合ではゾーンに入った選手が次のプレーを予測し、少し先の未来が分かっているかのように次のプレーを仲間に声をかけている姿が多くみられました。
一般的にはこれを主体的・自主的な活動(行動)といいます。
ゾーンに入った選手のプレーを見ていると面白い!
狙ったプレーを次々と成功させていく。
こんなプレーをしたいんだな。という狙いが見えてくる。
狙ってたのに上手くいかなかった。こんな時は大きなくくりとして技術的な問題が見えてきます。
技術は1番ではありません。
あくまでもこんなプレーをしたいという意図を表現するためのアイテムにすぎないのです。
アイテムをたくさん持っていたら便利だよね。
アイテムを正しく使うためにはサッカーを理解していることが大切です。
このプレーをするためにはこのアイテム(技術)が必要だ。このアイテムを使おう。
自分で考え選択し決定しなければなりません。
これはまさしくゾーンに入っていること。
ゾーンに入ると何でもできそうな気持になります。
これもやりたいしあれもやりたい。
やる気に満ちあふれ意欲がアイデアがどんどんわいてくるような状態。
体が勝手に動き出し意識が後からついてくるような100%自分の思い通りになるような感覚。
試合中や試合の間にプレーを求める声かけがとても多かったです。
一人ひとりにフォーカスして見るととても優秀でした。
がしかし全体で見てみると選手間でゾーンの入り具合に差がある。(これはしょうがない)
イメージに対してプレーが追いついてこないことにストレスを感じ、言い方がきつくなる。
自分のイメージが仲間に分かるようについてきてもらうためにコミュニケーションが必要です。
お互いが共有し理解するために「言葉」というアイテムを使っています。
言葉を上手く使うための言い方を学びゾーンを高めることを目指しましょう。
言葉の受ける側も受け止める力が必要です。
そして仲間との温度感を合わせることが大切です。
自らもゾーンに入りより高い意識レベルでコミュニケーションができるようにトレーニングしていきましょう。
サッカーでは仲間と協力することが必要です。
お互いが相手にリスペクトして接することが大切です。
どちらかが正しくてどちらかが間違っているという問題ではありません。
自分にとってもみんなにとっても、チームにとっても正しいこと気持ちがいいことを考えていくことが求められます。
それが協調性ではないでしょうか。
サッカーは仲間と協力すること=協調性が必要です。
自分を犠牲にすることではなく、自分を大切にした上で仲間も大切にするということです。
今回、試合の空き時間には「しりとり」をしました。
簡単な遊びですが個性が見えておもしろい(笑)
リラックスして心と心が繋がることはとても大切なことだとあらためて感じました。
試合はすごく惜しかった!
無人のゴールにシュートが入らない。
こんなシーンが何度もありました。
あとはシュートを決めるだけ。
ゴールキーパーが相手のシュートを止めて、センターバックが相手のボールを奪い、ボランチが攻守のバランスを整え時には自ら攻めて時にはサイドに展開し、サイドハーフが相手の守備を突破し多くのチャンスを作り出しました。
フォワードは前線で攻撃の起点になりつつサイドハーフのように相手を突破したり、最後のシュートを打ち攻撃を完遂させてくれました。
サイドハーフとフォワードのところで相手の攻撃を遅らせたり、ボールを奪うことができたらもっともっと攻撃に時間を使い、どこからでも攻撃し放題になったと思います。
次の試合では前線とサイドの守備の迫力が見られることを楽しみにしています。
チームのまとまりを感じることのできた試合となりました。
暑い中、そして3連休という休日の中連日試合に参加、応援してくださり本当にありがとうございました。
伊東