この日は寝屋川市で活動しているサクラユナイテッドさんとの交流試合でした。
北河内地区に所属するチームで地区大会の決勝まで進んでくるような力のあるチームの2ndチームのメンバーとの対戦でした。
いつもよりコンパクトなサイズのピッチだったため、狭いスペースでのサッカーができる良い機会となりました。
狭いスペースでプレーするメリットは3つ。
①判断が速くなる
②技術が身につく
③切り替えが速くなる
簡単に言うといつもより速く正確なプレーが求められるため、頭の中でプレーを予測しながら動くことが大切になります。
5年生チームの課題は②技術の正確さです。
通常のピッチサイズではなんとなく蹴ったパスでも空いているスペースにボールが転がり追いつくことがありますが、狭いピッチではスペースが小さいため追いつかなかったり外に出てしまいます。
パスの強さや丁寧さを考えてプレーしないといけないため良い練習となりました。
スペースが狭いことで自然と相手との距離が近くなり、感じるプレッシャーが強くなったり、相手の寄せが速くなります。そういう状況の中で気を緩めているとかんたんにミスにつながってしまうので良い緊張感を保ちながらプレーすることができました。
また、小さいピッチでのサッカーはいつもよりスピーディーな試合になります。イメージするならバスケットボール。
攻撃と守備がつねに入れ替わるような、絶えず状況が変わる中で相手の一歩先をとるように変化していくことが必要になります。
野球のようにじっくりと考えてプレーすることは難しいです。
じっくりしていたら相手にボールを奪われてしまいます。
1試合目はいつもより小さいピッチに対応することに苦戦していましたが、2試合目からは上手に対応してプレーできるようになりました。
基本の形、ポジションでプレーしながら全体的にもここまではやってほしいという基準を超えてきたので最後の方はフォーメーションを変えたりポジションを変えて新しい形に対応できるか。形が変わっても対応できるだけの力が身についているかチャレンジしました。
ここ1,2ヶ月で子どもに伝えている考え方は後出しじゃんけんのようにサッカーをしよう。ということ。
相手の頭の中を覗き込み、何を考えてプレーしているかを考えて相手の逆をとれるようにプレーすること。
相手がグーを出してくるならパーを、チョキならグーを、パーならチョキを出すことができると相手との勝負に勝てます。
自分が出したい手を出して運任せで勝負するのではなく、相手に勝つにはどうしたらいいのか駆け引きして少しでも勝つ見込みを高めて勝負をする。
サッカーは同じフィールドに相手がいるのでつねに相手を考えて自分たちがどう動くのか。という考え方を身につけていきましょう。
今回の試合ではシンプルなプレー、連続した動きを中心に見ていました。
ピッチが小さく相手の寄せが速くなるためフリーでプレーのできる時間が限られます。
できる限り少ないタッチ数で1回のプレーを完結することができるといいですね。
ビルドアップでボールを前進させる時には1タッチ2タッチでパスをつなぐことができていました。
少ないボールタッチの時に考えていてほしいことを書きます。
①先のプレーを予測して何が起こりそうか考えよう。
ワンツーをして、でその後どうしたいの?
何をするためにワンツーをしたのか目的を考えられたらいいですね。
②相手の寄せが強い時は少ないボールタッチで速くパスをつなぎ遠くて安全な場所までボールを届けよう。
相手がボールに近づくほど、その人数が多いほど逆サイドや裏のスペースは狙いどころです。
素早くボールをつなぎフリーで前を向いている選手にボールを預けましょう。
フォワードにボールが入った時には相手を背負っている場面が多かったです。
ボールを受ける前にマークを外すこと、ゴールに向かえる体の向きを作ることをしましょう。
サッカーには前中後という考え方があります。
前=ボールを受ける前、中=プレー中、後=プレーした後
よくありがちなのが自分がボールを持ったプレー中だけ頑張る。
これだとスピードやパワー、テクニックなど相手より上回っているものがなければ上手くいきません。
しかし、プレー前の準備をよくすることでボールを持つ時に少しでも良い状況を作ることができます。
そうすることができれば相手との能力の優位がなくても上手くプレーすることができます。
プレーした後は再びプレーする前と置き換えることもできます。
例えばパスを出したらそのままランニングしてよりゴールに近いところでボールを受ける。
パスを出して止まっていたら次のパスをもらえません。
パスを出しても止まらずに動くことで次のプレーにつながります。
特にはやとがボールを受けるときは相手を背負い後ろを向いている場面が多かったです。
その時にボランチやサイドハーフは縦に動き出しはやとの裏のスペースでボールを受けようとしていました。
ボールを持っているはやとと、ボールを受けたい他の選手の狙いが合っていなませんでした。
はやとがすぐに前を向き、少ないタッチ数でパスを出せたら裏のスペースを取りサイドからのクロスやシュートとゴールを奪うところまでいける場面が増えていたと思います。
違う視点から見ると、はやとが相手を背負って後ろ向きにも関わらず周りの選手が裏のスペースに走り出しているのは状況判断が良くないです。
そういう状況のはやとがしてほしいサポートは何でしょうか?
裏に抜け出すことでしょうか?足元でボールを預かることでしょうか?それとも他の何かでしょうか?
細かな部分になっていきますが1つ1つのプレーにおける状況判断が良くなれば相手を支配することができます。
簡単にいうと相手はシュートまでいけず、こちらは攻め続ける。守備においても危ない場面が少なくなります。
こんなサッカーを目指していきたいと思っています。
そのために適切な状況判断をすること、そしてその判断を実行する技術を身につけること。
自分たちのミスから危ない場面がまだまだあります。
自分たちのまいた種から毒花が出るのではなく綺麗な花が咲くようにしっかりと整地していきましょう。
今回の試合で全体的にシュートで終わるという意識が強くなりました。
少し遠くてもシュートするプレーが見れたことはとても良かったです。
中途半端なプレーでボールを奪われるとカウンターを食らってしまいます。
シュートで終わると相手にプレッシャーがかけられ、相手のゴールキックでは守備の形を整えてボールを狙っていけるメリットがあります。
見えない部分の駆け引きにも強くなっていきましょう!
最後の方はポジションを変えて経験の少ないところでプレーもしました。
サッカーの見方が偏らないように。
違う視点でプレーをすることで新しい気づきがあります。
そして気にしていなかった新しい自分に気づきます。
そうすることで観察力がつき自分の良さ・課題に気づき問題解決力がついていきます。
自分の問題を解決できたら相手の問題も解決できます。その先にはチームの問題も解決することもできるでしょう。
まずは自分を知ることから。
なぎ
横のステップを強化しましょう。横のステップがよくなるとローリングダウンやセービング力が向上します。
ビルドアップでのパスはつなぐ意識があり良かったです。
そうた
後ろを向いた時のバックパスの判断が速いです。もう1つ2つためてから判断できるようになりましょう。
前に運ぶドリブルは相手のラインを突破してとても効果的です。
ひろと
ボランチで止まっている場面があります。
きっと頭の中のイメージが追いついていないのでしょう。これは経験で改善されていくものです。
間違ってもいいから何かしらアクションをしましょう。きっとそのアクションから学べることがあるはずです。
はやと
上にも書いてあるけどボールを受ける前に動きをもっと意識しよう。
うまく相手を背負ってくれているけどもっとできる。上田あやせみたいなオフザボールの動きをイメージしてみて。
かんた
イメージがありすぎてパッとプレーしてしまうからイメージ通りか確認してプレーしよう。
そうたと同じになるけどドリブルの持ち出しとパスは良くなっているよ。
たくや
縦への突破力はいいところで長所。ただもっと活かせるはず。
スピードばかりに頼らないように、緩急をつけたり工夫しよう。
ゆうしん
ドリブル技術があり運んだり相手を突破していくプレーは良い。
だけど今は良さが同時に悪さにもなっています。ドリブルに頼りすぎているからドリブルとパスのバランス、いつ?どこで?どんな時?を考えていこう。
さく
まずは前を向こう。最初の選択肢が後ろになることが多い。
前を向けた時にはドリブルもあるし、良いパスを入れて攻撃のアクセントになっているよ。
プレー前の準備を気にして良くしよう。あとは失敗を気にしすぎずチャレンジングでいこう。
かいり
プレーのイメージがあるのは分かる。だけど相手との力関係を頭に入れよう。
プレーのバリエーションを増やそう。左足も使うだけでプレーが変わるはず。
あとは攻撃的なのはいいけどもう少し全体のバランスを考えて動かないことも時には必要。
はまそう
早くプレーしたい気持ちがあると思うけど、焦らずしっかり治しましょう。
チームの荷物を運んだり、アップの準備したり、動画を撮影してくれたり、マネージャーのような仕事をしてくれてチームは助かっています。この経験が必ず役立つ時が来るから今も楽しむことと、気持ちは皆と一緒で参加しよう。
あおいやしょうへいが休みだったのが残念だったけど次の試合で前はこんなことをやったで。と共有できたらいいですね。
保護者の皆様、今回もたくさんの応援に送迎と本当にありがとうございました。
子どもたちは自主的にいつもと違うポジションもしたいと言ってきてくれたり、空いている時間にボールを蹴って遊んだり練習したりしていました。
リラックスと緊張感の時間をうまく切り替えながら過ごしていました。
5月からは全日リーグとくら寿司カップと公式戦がスタートする予定です。
できることを1つずつしっかりと取り組んでいけば良いチームになります。
これからも応援をよろしくお願いします。
伊東